建設業界各社のプレスリリースやニュースリリースをもとに、リバスタ編集部が脱炭素に関する取り組みをテーマ別に整理してご紹介します。
5月は、洋上風力や波力発電などの再生可能エネルギー分野における取り組みが活発化したほか、環境配慮型コンクリートや風車ブレードのリサイクルなど資源循環に関する技術開発も進展した月となりました。また、PPAやFIP制度を活用した再エネ導入モデルの拡大や、サプライチェーン全体での脱炭素評価も進んでいます。
再生可能エネルギー・PPA・洋上風力
不動テトラ【不動テトラ、Yellow Duck社と浮体式波力発電システムの実証実験を実施】
この度、株式会社不動テトラ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:奥田 眞也)と、波力発電装置の開発を手がけるYellow Duck株式会社(本社:兵庫県神戸市、代表CEO:中山 繁生)は、不動テトラの総合技術研究所(茨城県土浦市)において、2026年4月23日より28日にかけて、浮体式波力発電システムの実証実験を実施いたしました。
引用:2026年5月14日 株式会社不動テトラ「不動テトラ、「ブルーエコノミー」領域における新たな事業の可能性を探索 その一環としてYellow Duck社と浮体式波力発電システムの実証実験を実施」
大林組【大林組、世界初のTLP型ハイブリッド浮体式洋上風力発電施設で基本設計承認を取得】
株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:佐藤俊美)は、開発研究を進めている鋼・コンクリートのハイブリッド構造を採用したTLP(テンション・レグ・プラットフォーム)型浮体式洋上風力発電施設の支持構造物について、一般財団法人日本海事協会(ClassNK)より、基本設計承認(AiP in Principle)を取得しました。本承認はTLP型浮体式洋上風力発電施設の支持構造物の安全および構造強度について、ClassNKガイドラインの要求事項に照らした評価が実施され、成立可能な設計であると評価されたものです。また、ClassNKが鋼・コンクリートのハイブリッド構造を採用したTLP型浮体式洋上風力発電施設の支持構造物にAiPを発行するのは世界初(※1)の事例になります。
引用:2026年5月25日 株式会社大林組「大林組、世界初のTLP型ハイブリッド浮体式洋上風力発電施設の基本設計承認を日本海事協会から取得」
日鉄エンジニアリング【FIP制度へ移行した陸上風力発電所によるオフサイトPPAを開始】
コスモエネルギーホールディングス株式会社(代表取締役社長:山田 茂)のグループ会社であるコスモエコパワー株式会社(代表取締役社長:野倉 史章、以下「コスモエコパワー」)、および日鉄エンジニアリング株式会社(代表取締役社長:石倭 行人、以下「日鉄エンジニアリング」)は、コスモエコパワーが保有・調達する陸上風力発電所の発電電力を、キオクシア岩手株式会社(以下「キオクシア岩手」)へ供給するオフサイトPPA※1スキームを共同で構築し、運用を開始しました。本スキームは、FIT※2からFIP※3に移行した複数の陸上風力発電所の電力を組み合わせることで出力変動を抑制しながら、アワリーマッチング比率※4の向上を図るオフサイトPPAモデルです。これにより、再生可能エネルギーの導入拡大を推進するとともに、需要家の使用電力脱炭素化の実効性向上に貢献します。
引用:2026年5月28日 日鉄エンジニアリング株式会社「「FIP移行陸上風力発電所を活用したオフサイトPPA」運用開始」
五洋建設【秋田県男鹿市・潟上市・秋田市沖洋上風力発電事業向けSEP船の傭船契約を締結】
五洋建設株式会社(社長 清水琢三)は、秋田県男鹿市、潟上市及び秋田市沖洋上風力発電事業において、事業者である男鹿・潟上・秋田Offshore Green Energy合同会社と風車設置工事に使用するSEP船の傭船契約を締結しましたのでお知らせします。
引用:2026年5月29日 五洋建設株式会社「秋田県男鹿市、潟上市及び秋田市沖洋上風力発電事業における風車設置工事に使用するSEP船の傭船契約を締結」
資源循環・サーキュラーエコノミー
清水建設【国内初となる使用済み風車ブレードのケミカルリサイクル技術を確立】
清水建設(株)<社長 新村達也>はこのほど、脱炭素と資源循環の推進を目的に、産業廃棄物処理業者の(株)大瀧商店の協力を得て、わが国で初めて風力発電に用いる風車ブレード(羽)のケミカルリサイクル技術を確立しました。廃ブレードを粉砕処理して製鋼用の加炭材として再生するもので、埋め立て処分よりも環境負荷が少なく、サーマルリサイクルより燃焼時のCO2排出量が少ないことがメリットです。
引用:2026年5月25日 清水建設株式会社「国内初、使用済み風車ブレードのケミカルリサイクル技術を確立」
東急建設【サーキュラーエコノミーパートナーシップへの加盟を発表】
東急建設株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:寺田光宏)は、福島県相馬市、南相馬市をはじめとする自治体・企業・大学等で構成される「廃棄物のリサイクル・再資源化技術推進に関するサーキュラーエコノミーパートナーシップ」(以下「本パートナーシップ」)に加盟いたしました。 なお、2026年4月28日には福島県相馬市にて本パートナーシップの締結式が執り行われましたので、あわせてお知らせいたします。
引用:2026年5月14日 東急建設株式会社「サーキュラーエコノミーパートナーシップに加盟」
環境配慮型コンクリート・建設材料
大成建設【環境配慮コンクリート「T-eConcrete®」を使用した鉄道用枕木の試作に成功】
大成建設株式会社(社長:相川善郎)は、当社が開発した環境配慮コンクリート「T-eConcrete※1」の用途拡大と海外展開に向けて、三井物産株式会社(社長:堀 健一)およびドイツのPCM RAILONE AG(本社:バイエルン州ノイマルクト、社長:Nishant Mittal)と共同で、T-eConcreteを用いた鉄道用コンクリート枕木(写真1参照)の開発・製造に取り組み、試作に成功しました。本試作品は、従来のコンクリート枕木と比べて製造時のCO2排出量を最大90%削減できます。
引用:2026年5月11日 大成建設株式会社「環境配慮コンクリート「T-eConcrete®」を用いた鉄道用枕木の試作に成功」
清水建設【国土交通省発注工事で環境配慮型コンクリート「SUSMICS-C」を初打設】
清水建設(株)<社長 新村達也>はこのほど、CO2の固定効果があるバイオ炭を混合する環境配慮型コンクリート「SUSMICS-C」を国土交通省北陸地方整備局発注の「利賀ダム本体建設(第1期)工事」(富山県南砺市)サイト内の仮設構造物である骨材洗浄プラントの躯体に100m3打設しました。
引用:2026年5月14日 清水建設株式会社「環境配慮型コンクリート「SUSMICS-C」を国土交通省発注工事で初打設」
ESG・サプライチェーン評価
戸田建設【CDP「サプライヤー・エンゲージメント・リーダー」の最高評価を6年連続で獲得】
戸田建設(株)(本社:東京都中央区、社長:大谷 清介)は、環境評価を行う国際的な非営利団体CDP※1(本部:ロンドン)から、サプライヤー・エンゲージメント評価において、最高評価であるサプライヤー・エンゲージメント・リーダーに6年連続で選定されました。
なお、当社は、CDP2025気候変動も最高評価のAリストに8年連続で選定されています※2。
引用:2026年5月26日 戸田建設株式会社「CDP 「サプライヤー・エンゲージメント・リーダー」(最高評価)に6年連続で選定」
5月のまとめ
5月は、洋上風力や波力発電、PPAなど再生可能エネルギー分野の取り組みが広がるとともに、風車ブレードのケミカルリサイクルや環境配慮型コンクリートの活用など、資源循環と脱炭素を両立する技術開発が進展した月となりました。
また、サプライチェーン全体での脱炭素評価や、風力発電設備の建設・運用を支えるインフラ整備も進んでおり、建設業界における脱炭素化の取り組みが、エネルギー・資源循環・調達の各領域へと広がっていることがうかがえます。
※各社プレスリリース・ニュースリリースより引用しております。

この記事の監修
リバスタ編集部
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