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入札・開示にも活かせる燃料管理へ 三進のスマートタンクが支える、建設現場BDF活用

入札・開示にも活かせる燃料管理へ 三進のスマートタンクが支える、建設現場BDF活用

建設現場でのバイオディーゼル燃料(BDF)の利用に際し、苦慮するのが建機への給油方法と現場での燃料管理です。この悩みを解決する方法として提案されているのが、三進が開発したスマートタンクです。三進のスマートタンクは、安全な貯蔵と権限付き給油、液面管理による在庫の見える化を実現し、入札・開示に効く“証跡”まで整えられます。

スマートタンク開発の背景、IoT技術による給油管理システムの概要、建設現場でのBDF利用促進への課題、CO2排出量削減に向けた同社の事業展望などについて、代表取締役の高木則行氏にお話をお聞きしました。

BDF燃料を現場で安全に扱うための貯蔵・給油設計

三進は、燃料配達事業の会社として1969年に名古屋市で創業。各種石油製品販売や貯蔵タンク販売・レンタルなどを手掛けるなか、2012年からBDF用タンクの貸し出しを始め、翌年にはBDF用スマートタンクを開発しました。

三進が販売するスマートタンクは、建設現場等に設置し、簡易ガソリンスタンドとして重機への燃料供給をスムーズに行える設備です。特に、B5やB100などのバイオディーゼル燃料(BDF)を使用する際に効果を発揮します。

BDFの建設現場での使用については、生産施設や配送拠点の整備が全国的にまだ十分とは言えず、パトロール給油できる範囲も限られるという課題があります。現場でポリタンクやドラム缶に貯蔵しておくという方法もありますが、給油作業時に異物や水分が混入する恐れがあり、取り扱いに手間がかかるというデメリットがあります。

こうした課題の解決策として注目されているのが、三進のスマートタンクです。オールステンレス製で、使用に際しては設置の届出をするだけで特別な免許や資格は不要です(消防法 指定数量内前提)。ドラム缶のように雨水が混入する心配もなく、施錠すれば異物の混入も防げることから、安全性だけでなく、BDFの品質保持というメリットもあります。

油類にもよりますが、設置場所や使用量によって、3つのサイズからの選択が可能です。

出典:三進WEBサイト

三進のスマートタンク開発のきっかけは、 新東名高速道路の工事現場でのBDF燃料の利用でした。高木氏は「大林組 鹿島建設がBDFを使用するにあたり、消防法の規制をクリアした燃料供給方法としてスマートタンクの設置を提案しました。これにNEXCOの担当者が新しいアプローチとして注目したのをきっかけに、すべての工事現場でBDF使用の際には、スマートタンクを使用することが入札条件となりました」と振り返ります。

株式会社三進 代表取締役 高木則行 氏

スマートタンクで実現する燃料残量・使用量の遠隔把握

三進では、スマートタンクと併せて、タンク内燃料の使用量や残量を簡単に把握できる給油管理システムも提供しています。タンクに取り付けたセンサーが使用量を精度良く計測することでタンク内燃料の残量を検知し、クラウドサーバを通じて、パソコンやタブレット、スマートフォンに情報を送ります。「給油はFeliCa(フェリカ)対応のカードで管理できます。カードをかざすだけで給油でき、いつどれだけの給油があったかをデータ管理することができます。また、給油用のURLを発行してスマートフォンなどに送信することで、カードを持っていない人でも利用することができます」(高木氏)

このシステムは、スマートタンクだけでなく、既存のタンクにも取り付けることは可能です。

▼三進の給油管理システム

出典:三進WEBサイト

燃料管理をリアルタイムで可視化する意味

高木氏は「IoT技術による燃料管理の効率化だけでなく、リアルタイムで燃料使用量とCO2排出量の可視化が実現できます。スマートフォンアプリと連携させることで、直接現場に行かずとも、本社や各支社で簡単に管理することができるのです」とその効果を説明します。

タンクの巡回や検針など現場での業務を省力化しつつ、的確な在庫管理と発注作業が可能になるのです。

▼給油状況はFeliCa(フェリカ)対応のカードとクラウドサーバで管理

出典:三進WEBサイト 

燃料データを「説明できる形」に整える仕組み

高木氏は「従来型の管理では、データの手入力が煩雑でしたし、建設現場に限らず、燃料使用量のリアルタイムな実態把握というのはなかなか進んでこなかったという現状があります」と指摘します。
「例えば、燃料使用量とCO2排出量を全国どこの支店、現場でどれだけ減らせたのかをワンクリックで把握できるようになれば、今後の削減策を真面目に考えるきっかけにもなると思います。また、ある建設現場での工事過程での燃料由来のCO2排出量をデータ化してクライアントに示すことができれば、それがひとつの付加価値にもなるのではないでしょうか」(高木氏)

こうして蓄積される燃料使用データは、日々の現場管理や業務効率化に役立つだけでなく、社内外に対して「どの現場で、どれだけ燃料を使用したのか」を説明できる形で整理するための基礎データとなります。

また、リバスタの「TansoMiru(タンソミル)燃料」では、建設現場で場内給油される燃料について、燃料配送会社からのデータ連携を通じて購買燃料量を把握し、CO₂排出量の算定・可視化を行うことが可能となります。

スマートタンクによる現場側の燃料管理と、TansoMiru燃料によるデータ連携を組み合わせることで、燃料使用実態を根拠あるデータとして整理し、脱炭素の取り組みを「説明できる形」に整えていくことが可能です。https://www.tansomiru.jp/spec/energy/

燃料供給から運用設計まで支える伴走型コンサル支援

三進は2017年に軽油特定加工業者登録を行い、B5燃料の製造を開始しました。

「さまざまなステークホルダーと一緒に活動しているなか、軽油燃料については従来元請会社の関与がありませんでしたが、BDF燃料は扱いが違ってきます。そこの選択は元請会社が陣頭指揮をとって協力会社を主導する必要が出てくると考えます。その燃料対応の取り組みの中でスマートタンクをどう管理し運用していくか、私たちは燃料供給コンサル伴走型で支援しています。今後は、スマートタンクの代理店・特約店との連携を拡充しながら、IoT技術を活用した『残量液面管理』システムを軸に据えた燃料管理事業と共に、ベトナムを中心としたスマートタンクの海外展開を目指していきます」

株式会社三進 代表取締役 高木則行 氏

※組織名・役職などの情報は取材当時(2025年12月)のものです。

この記事の監修

リバスタ編集部

「つくる」の現場から未来を創造する、をコンセプトに、建設業界に関わる皆さまの役に立つ、脱炭素情報や現場で起こるCO2対策の情報、業界の取り組み事例など、様々なテーマを発信します。

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